坪井氏の体験と俺

戦艦大和の最後』 著/坪井 平次 (ISBN:4769801955)発行/光人社
昨日は一気に読んでしまいなんか惜しいことをした気がしたのでもう一度読み返してみた。


坪井氏の視点から見た風景を文字を通して見た戦争は、年表だけでは流れるだけの感情をとどめ伝えるのに十分な力がある。
現代でのほほんと適当に生きてる俺にとって祖父母から戦争について聞いた話に次ぐ衝撃を受けた。


兵士の日常に戦争の異常がついて周り、全ての日常が戦争に影響されている様子は考えさせられる。
戦争がいかに人に影響を及ぼすのか親身になって考えられる気がする。
一人の兵士の立場であるから戦争全体が解るわけではないが、その分親近感をもて、戦争の断片を強く感じられた。
断片であるから心に深く残るということもあるのだろう。
映画や漫画、小説にない、『本物』がひしひしと伝わってくる一冊である。

文豪の作品よりこっちを読んだほうが今後の人生に良いと思えた。
それまで対岸の火事のようだった戦争が急に身近に感じられて恐ろしい。
なぜなら今、このときも世界各地で争いが起こり、どこでテロがあるかわからず、北朝鮮のミサイルや核がいつ飛ぶかも解らない、という状況があるからだ。
我々は常に危険と隣り合わせということを少しは意識したほうが良いと思う。


普段ライトノベルを主体で読む、妄想好きの俺の話じゃあ説得力ないけどな。
まあ、見かけた人はぱらぱら読んでみることを薦めておく。
この本で少しはよい方向に変わることを願う。